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Friday July 3rd, 2026

【CM・広告篇】キャスティング発注リスト!トラブルを防ぐ10大条件

株式会社フリー・ウエイブがお届けする、キャスティング成功のための「パートナー選びの教科書」

前回の記事『モデル事務所の正しい選び方と問い合わせのコツ【プロが解説】』では、ビジネスパートナーとして信頼できるモデル事務所の選び方について解説しました。自社の案件に合う誠実な事務所が見つかったら、次はいよいよ具体的な条件を設定して、問い合わせ(オファー)を出す最終段階です。

しかし、広告や映像制作の現場では、発注時の「条件の確認漏れや認識のズレ」が原因で、後から追加費用が発生したり、スケジュールが崩壊したり、最悪の場合は撮影現場で「そんな演出は聞いていない」と撮影がストップするケースが後を絶ちません。

今回は、弊社のブッキングノウハウから、クライアント(発注者)の皆様が余計なコストを抑え、プロジェクトを安全に完遂するために、問い合わせ前に必ず埋めるべき「キャスティング発注チェックリスト」をプロの視点から徹底解説します。手元に控えて、そのままご活用ください。

▼「条件整理や契約交渉をプロに任せたい」という方は、創業30年以上の実績を誇るフリー・ウエイブへ直接ご相談ください。
 

目次
CM・広告発注で無駄なコストを防ぐ「10大基本条件」チェックリスト
➀ギャラ(予算感・金額)の提示
➁使用媒体(Media)の指定とアーカイブ確認
➂使用期間(On Air Term)の設定と撮影ラグの確認
➃使用地域(Area)と将来のグローバル展開の予測
➄競合排除(Restriction)の有無と制限範囲の確定
➅出演場所(Location)の条件と環境リスク
➆出演日時・スケジュール(Schedule)と拘束時間
➇求めるキャストイメージと言語による演技の定義
➈選考方法(Selection)とオーディションの有無
➉演出・制作内容(Creative)の事前開示
まとめ:キャスティングは問い合わせ前の「条件整理」で9割決まる

 

モデル 撮影前 確認項目 フリー・ウエイブ
 

CM・広告発注で無駄なコストを防ぐ「10大基本条件」チェックリスト

商業広告(TVCM、WEB、スチールなど)でモデルを起用する際、出演料(ギャランティ)の算出やトラブルの防止に直結する基本項目です。オファー前に必ず社内で確定させておきましょう。
 

➀ギャラ(予算感・金額)の提示

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 今回の案件で出せる「上限予算(または目標予算)」が明確になっているか
・[ ] 交通費や宿泊費などの実費が総予算に含まれているか、あるいは別枠(実費精算)か
・[ ] 予算を超過する場合でも、コンセプトに極めて合致するキャストの提案(要相談枠)を希望するか

◆リスクと対応
問い合わせ時に予算感をしっかりと伝えることは、スムーズなキャスティングの最重要ポイントです。「いくらなら可能か」を最初にはっきりと開示することで、モデル事務所側も「その範囲内で対応できる、最適なキャスト」を絞り込んで提案しやすくなります。予算を伏せてしまうと、お互いの希望金額に大きなズレが生じ、書類選考の段階で時間を浪費してしまう原因になります。万が一、予算感がわからない場合は事務所に相談して、見積もりを出してもらいましょう。

➁使用媒体(Media)の指定とアーカイブ確認

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 使用するすべての露出メディア(テレビ、Web、SNS、店頭POP、カタログ等)が漏れなくリストアップされているか
・[ ] 契約終了後も、YouTubeやSNSの「過去の投稿履歴(アーカイブ)」を残すかどうかの意向が決まっているか

◆リスクと対応
モデルの出演料は、「どの媒体で露出するか(媒体の広さ)」によって大きく変動します。後から「やっぱりあの媒体でも使いたい」と追加すると別途追徴金が発生し、逆に使う予定がない媒体まで念のためと含めてしまうと最初からギャランティが上がってしまいます。テレビCM、自社WEBサイト、SNS広告(YouTube/Instagramなど)、店頭POP、カタログなど、「今回本当に使用する媒体」だけを正確にリストアップして伝えることが、無駄なコストを抑えてスマートにキャスティングを進める最大のコツです。

◆アーカイブの落とし穴
契約期間が終了した後も、公式YouTubeやSNSのタイムラインに過去の投稿履歴(アーカイブ)として動画や画像をそのまま残す予定があるか、必ず事前に確認して事務所へ伝えておきましょう。「期間終了後も記録目的で掲載を続ける場合は、別途許許諾をとる、または将来の競合に支障が出る場合は取り下げる等の相談をする」という合意を初期段階ですり合わせておくことで、期間終了後の「無断使用」と捉えられるトラブルを確実に防ぐことができます。

➂使用期間(On Air Term)の設定と撮影ラグの確認

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 掲載・オンエアの「具体的な掲載期間(1クール/3ヶ月、4クール/1年など)」が確定しているか
・[ ] 「撮影日」から「オンエア開始日」までに3ヶ月以上の期間(タイムラグ)が空く予定はないか

◆リスクと対応
1.【長期・無期限】肖像権バイアウトの制限とパーツ撮影の例外
広告の使用期間は、原則として「1クール(3ヶ月間)」を基準単位としてカウントします 。掲載し続ける期間(2クール、4クールなど)を明確にしてください 。長期的なプロモーションで「数年にわたる契約」をしたい場合は、あらかじめモデル事務所に相談が可能です。また、肖像権をすべて買い取る「バイアウト(無期限・無制限使用)」は、ほとんどの主要モデル事務所が原則受け付けていません 。ただし、「顔が映らない手元や足元のみのパーツ撮影」や「後ろ姿のみ」といったケースであれば、無期限使用の契約が可能となる場合もあります。

2.【撮影タイムラグ】公開までの期間と出演変動リスト
使用期間のカウントは原則「オンエア(掲載スタート)日」から始まりますが、撮影日からオンエア日まで3ヶ月以上のブランクが空いてしまう場合は注意が必要です。モデル側のスケジュールが長期間縛られる状態(他社の競合案件を受けられない期間)になるため、事務所側から出演料の調整や相談が入ることがあります。制作工程に無駄のないスケジュールを組み、なるべく撮影からオンエアまでの期間を長く空けすぎないように工夫しましょう。どうしてもラグが発生する場合は、初期の問い合わせ段階であらかじめ相談しておくのが安全です。
 

➃使用地域(Area)と将来のグローバル展開の予測

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 広告の配信・使用地域(日本国内、特定地方、あるいはアジア圏、全世界など)が確定しているか
・[ ] 将来的な海外展開やグローバル展開への拡張性を考慮した契約条件になっているか

◆リスクと対応
基本的には「日本全国」が標準ですが、地方限定、あるいは「アジア圏」「全世界(ワールドワイド/グローバル)」など、海外展開の有無もギャランティを左右する必須情報です。海外展開の場合、アジアや北米などの地域単位で決めるケースもあれば、1カ国ずつ契約を重ねていくケースもあります。例えば、最初は「中国1カ国」で契約したものの、後から「アジア全域(数カ国)に追加したい」となった場合、都度追加料金が発生して割高になります。将来的に展開が広がる可能性があるなら、最初から「アジア全域」で交渉しておいた方が、結果的にトータルコストを安く抑えられることが多々あります。

➄競合排除(Restriction)の有無と制限範囲の確定

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 起用モデルに対して、他社の同業広告への出演を制限する「競合制限」を設ける必要があるか
・[ ] 競合制限を設ける場合、その範囲は「特定の商品ジャンル(商品競合)」にするか、「同業他社全体(メーカー競合)」にするかが明確になっているか

◆リスクと対応
競合他社の広告への出演を制限する(他社の広告に出ないでもらう)条件です。「競合あり」にする場合は、特定の「商品ジャンル(例:この美容液)」だけでなく、同種の商品を提供する会社全体の出演を縛る「メーカー競合」にするかどうかも含め、「どんな商品(または企業)に競合がかかるのか」の範囲を明確に事務所へ伝える必要があります 。制限範囲が広がるほどモデル側が失うチャンスが大きくなるため、その分ギャランティは上がっていきます。

◆安全なキャスティングはプロにおまかせください!
創業30年以上の実績を持つフリー・ウエイブなら、お客様の諸条件を詳しくヒアリングし、ご条件に沿ったモデルをご提案いたします。

▼モデルのご提案・キャスティングに関するお問い合わせはこちら
 

➅出演場所(Location)の条件と環境リスク

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 撮影を行う具体的な場所(都内スタジオ、地方ロケ、海外など)が定まっているか
・[ ] 撮影環境(屋内、屋外、寒冷地、水辺など)における具体的なシチュエーションが明確になっているか
・[ ] 遠方での撮影(ロケ)の場合、移動に伴う宿泊の必要性や交通費の支給条件が決まっているか

◆リスクと対応
出演場所の条件は、モデルの選定や実費予算(交通費・宿泊費)に直結します。地方ロケなどで「日帰りができない場所」や「長距離移動」を伴う場合は、拘束費や移動費、宿泊の手配が必要になります。また、屋外での過酷なロケや日差しの強い場所での撮影の場合、モデルの中に「日光アレルギー」「日焼けNG(他社広告の契約上)」などの事情を持つ人がいるため、あらかじめ具体的な環境(例:屋外の広場で長時間撮影など)を伝えることで、現場でのトラブルや体調不良を未然に防ぐことができます。

➆出演日時・スケジュール(Schedule)と拘束時間

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 撮影予定日(第一候補日、および天候等の予備キープ日)は決まっているか
・[ ] 屋外撮影の場合、天候不良に備えた「天候予備日」を設定しているか
・[ ] 撮影予定の拘束時間(早朝集合、深夜におよぶ深夜稼働の有無、前入り・移動日などの拘束日数)が想定されているか

◆リスクと対応
撮影日時だけでなく、「拘束時間」の詳細も重要な要素です。例えば「深夜におよぶ撮影」や「早朝集合」の場合、終電・始発の有無によるタクシー代の手配が必要になるほか、拘束時間に応じた延長料金(オーバータイム)が発生することがあります。また、屋外撮影で「天候予備日」を設ける場合、その予備日もモデルのスケジュールを縛ることになるため、「キープ料金(天候予備費)」の予算をあらかじめ確保しておく必要があります。
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➇求めるキャストイメージと言語による演技の定義

 
【実務チェックリスト】
・[ ] 求めるキャストのターゲット属性(年齢層、性別、国籍、人種、ビジュアルイメージ、必要スキル等)を具体的に言語化できているか
・[ ] 撮影現場における「セリフ(発言)の有無」やモデルに要求される「具体的な演技(キャラクター設定、セリフありの演技など)」が整理されているか

◆リスクと対応
どのようなキャストを必要としているか、そして現場で何を求められるかを明確にします。抽象的なオーダーでは、イメージのズレから何度も資料出し直しのやり取りが発生し、お互いに膨大な無駄な時間を費やすことになります 。例えば「ターゲット層である働く女性に共感される、清潔感と自然な笑顔ができる 20代後半の女性」など、できる限り詳細に説明を書き添えることが大切です。
また、ビジュアルだけでなく「セリフ(言葉を発する演技)はあるのか」「どんな役柄(キャラクターや設定)なのか」を伝えることも必須です。セリフの有無や役柄の深さによって、必要とされる演技力のレベル(モデルを呼ぶべきか、演技経験のある俳優を呼ぶべきか)が変わるため、ここをあらかじめ定義しておくことが、最速でベストな提案を受ける最大の近道です。
 

➈選考方法(Selection)とオーディションの有無

 
【実務チェックリスト】
・[ ] モデルの選考を「書類・写真選考(書類決定)」のみで行うか、実際に集めて「対面(またはオンライン)オーディション」を実施するか決定しているか
・[ ] 書類決定(オーディションなし)の場合、「セルフテープ(動画による自己紹介・演技)」の提出を求めるか

◆リスクと対応
選考を「書類・写真選考(書類決定)」のみで進めるのか、それとも実際に集めて「オーディション(対面またはオンライン)」を行うのかを伝えます。実は、オーディションがない(書類決定の)ほうがモデルの出演料(ギャランティ)を抑えられるケースが多いです。また、一般的にはオーディションの交通費は都内23区内であれば通常は発生しません。オーディションなしの場合は、「事務所に事前に動画(セルフテープ)を送ってもらう動画選考」という方法を活用するのが、コストと安心感を両立させる賢い選択肢でもあります。

➉演出・制作内容(Creative)の事前開示

 
【実務チェックリスト】
・[ ] モデルの肉体的な負担やポリシー、特定の信念に影響を与える演出内容を事前にすべて洗い出しているか
・[ ] アレルギーや、デリケートなリスク項目(以下の例)について、オファー段階で事前に事務所に明示する準備ができているか

◆リスクと対応
いざキャストが決定し、現場に入った段階で「そんな演出は聞いていない、対応できない」と言われるトラブルを避けるため、モデルの肉体的・精神的・ポリシーに関わる演出内容はオファー時にすべて開示する必要があります。

・肌の露出(水着、下着、ノースリーブなど)の有無
・政治、宗教、思想、または特定の社会的イメージに強く関わる演出の有無
・差別的・過激・ネガティブに見える可能性のある演出の有無
・口にするもの(食品、飲料、サプリ、医薬品など)におけるアレルギーの有無

 

まとめ:キャスティングは問い合わせ前の「条件整理」で9割決まる

キャスティングを成功させ、現場や契約のトラブルをゼロにするためには、目先のビジュアル選定だけでなく、今回ご紹介したチェックリストの内容(ギャラ、媒体、期間、将来の拡張性、演出内容、アレルギーや環境リスクなど)をいかに初期段階でクリアに提示できるかがすべてです。
これら「基本条件」や「ジャンル別条件」を事前にはっきりと明確にしておくことこそが、モデル事務所から「最高のポテンシャルを持ったキャスト」や「最も予算的な融通が利く実力派」を引き出すための最強の交渉材料になります。
自社が求めるジャンルに強みがあり、ビジネスとしてクリーンで対応の早いモデル事務所をパートナーに選べば、オーディションの段階から的確な提案を受けることができます。ぜひ今回のチェックリストをご活用ください。
 
◆安全なキャスティングをプロに一発でお任せしたい方へ

「初めてのキャスティングで、媒体指定やバイアウトの条件交渉が不安…」「演出の事前開示や、アレルギーリスクへの対応をクリーンに丸投げしたい」という方は、ぜひ一度フリー・ウエイブへご相談ください。
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(執筆者:高橋  睦実
株式会社フリー・ウエイブ代表取締役。1992年に外国人ダンサーやモデルをマネージメントする有限会社フリー・ウエイブを創業し、2003年に株式会社へ改組。広告・TVCM・映像・イベントまで幅広く手掛け、業界屈指の大規模外国人モデル事務所を築き上げる。

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