外国人でも防災管理はあなたの責任【教えて! ママ・アミア!】

ママ・アミアSurvivingJapan LIFESTYLE

日本に住んでいるすべての外国人に贈る! 頑張っているあなたに、ママ・アミアのあったかくて、ときに厳しい、日本で生き抜くためのサバイバルコラム。メンタルのケアから、ゴミの出し方まで!? 寂しくなったらいつでもここに帰ってきてね!(もちろん日本人だって大歓迎!)
今回は外国人にとっても大きな問題、防災についてがテーマです!

防災管理はあなたの責任

このあいだの日本の台風。私は外国にいたのね。これも外国から書いているので、私のバルコニーにあったものなど飛んでっちゃったかどうか分からないの。ちょっと心配。窓も割れちゃったのかな。

日本は自然災害が多い国。地震、台風、津波、火山噴火、洪水、土砂崩れ。毎年何かが起きる。どんどん酷くなってる。これが事実である以上、ちょっと細かいことを話すわね。

1 防災キットを作る

もう知っているかもしれないし、防災キットも持っているかもしれないけど、一度このリストを読んでみて。私の経験に基づいて作ってみたから。不足してるものがあるかもしれないよ。

Disaster Preparedness

最初に考えなくてはいけないのが、あなたが持てる量。重すぎてもだめ。バックパックがおすすめ。キャンプ用の大きさではなく、普通に持ち歩くサイズ。

バックパックの他に、家に防災用の材料を貯めておくべき。ここで大胆に。避難して戻ってきたらこれに頼らなきゃいけないのよ。

キットに入れるもの

水:1リットル
ウェットティッシュ:1パック(大)
ハンドジェル:1 
ガム:3パック
カロリーメイトのようなもの:2パック
エスプレッソの豆:1パック(大)
ピーナッツバターかナッツ:1パック
魚の缶詰:2つ
生理用品:3日分
下着:3日分
現金:2万円くらい

このリストで十分、とは言わないけれど、これをベースに持てるだけ入れるという感じで、バックパックでキットを作ってみて。

ウェットティッシュは、水がない間のあなたのお風呂。乾いてしまうかもしれないけれど、お水を少しプラスするとすぐにまた使えるようになるから。

ガムは、あなたのお口の唾液の管理に必要。唇と口の中が乾燥しないために必要なもの。

エスプレッソの豆は、コーヒーとか紅茶のカフェインを毎日取っている人には欠かせないもの。避難所でコーヒーが出るわけじゃないので、カフェインがなくて頭痛になるよりは、これでカフェインをとる。

ピーナッツバターとか、ナッツ、魚の缶詰はタンパク質を取るためのもの。

2 近所の避難所とペット同行可能かを事前に調べる

このあいだの台風で、地元の人以外は入れないという理由で、ホームレス2人が避難所から拒否されたのね。こういう事実がある以上、自分の住まいの指定の避難所じゃないと受け入れてもらえないことを覚悟しなくてはいけない。おもてなしの国の日本がこうなのが残念ね。でも事実は事実。事前準備が必要。そして必ず身分証明書を持つこと。

Disaster Preparedness

避難所にペットを連れていけるかは、事前に調べる。ペットを連れていくのなら、ペットの餌とふんの後始末はあなたの責任。ペットのために水とか食べ物をくださいなんて言っちゃダメよ。ペットのふんのためにティッシュがいる? ノー。これもあなたの責任。あなたがペットを連れてきたんだから。

3 出国する?

2011年の大震災が起きたときに、大勢の外国人が出国したことを、日本のメディアは「フライジン」と名付けたのね。ちょっと下品だと思うけれど仕方ないわね。日本にいて自分の安否を心配するよりは、出国を検討するのもあり。あなたが決めること。

Disaster Preparedness

防災に関しては、これだけ事前に考えておけば準備完了という訳では決してないわよ。私は震災後の東北で7年間ボランティア活動をしてきたので、情報は結構持っているの。これからも定期的に防災に関して書いていくので、みんなも真剣に考えていく。ね?

災害時に役立つ外国人向けのサイト

日本政府観光局(JNTO)アプリ「Safety tips」
This website provides international tourists in Japan with information about safe travel.
https://www.jnto.go.jp/safety-tips/eng/

公益財団法人 かながわ国際交流財団(Kanagawa International Foundation)
Disaster prevention leaflet for foreign residents made “convenient notebook in the case of disaster”.
http://www.kifjp.org.e.dp.hp.transer.com/news_tabunka/1897

 

ママ・アミア(MAMA AMIA)

料理人・タレント。日本育ちのアメリカ人。18歳で渡米、通訳やコンサルティング業に従事する。2011年、東日本大震災を受けて退職し、陸前高田市にてボランティアを開始。7年にわたり数々のメディアを通して世界に被災地の情報発信を続ける。2014年には岩手県知事から表彰、2018年には在サンフランシスコ日本総領事館から総領事表彰を授与された。
別名「Pie Queen」。ハードなボランティア活動で心が疲弊していたある日、故郷の食べ物——バターと砂糖が焼けるパイの香りに癒やされることに気づき、パイの販売を始める。2019年より「ママ・アミア」の名で活動開始。日本在住外国人のママとして元気を発信中。相撲が大好き。
所属事務所Profile

Food consultant/Talent. American born and raised in Japan. Returned to the US at age 18 for university, and continued on as an interpreter and US-Japan consultant. Came back to Japan in 2011 to volunteer in the aftermath of the Tohoku disaster and stayed on in Rikuzentakata (Iwate Prefecture) for seven years. Raised funds, liaised with major international media outlets for coverage of the city and region. One of the primary sources of information on the disaster region for foreigners. Recognized and awared by the Governor of Iwate in 2014 and the Consul General of the Japanese Consulate of San Francisco in 2018 for the work and dedication to promoting awareness. Also known as the PieQueen. Found the scent of baked goods was both food for the soul as well as emotionally therapeutic, she began a business selling American-style pies. Working as Mama Amia as of 2019 promoting cooking and baking using traditional Japanese ingredients and offering advice to foreigners in Japan as "your mother in Tokyo". Big fan of sumo.