前回に引き続き、「オーディションでも使える! 面接の瞬間から仕事のチャンスを獲得する方法(2)」をお送りします。
ぜひ(1)よりお読みください。
④モデル面接本番「趣味や特技などのヒアリング&契約」
Kaori:
面接では、経歴、趣味や特技などをヒアリングします。
それから、仕事のルールを説明をして、了解を得られると、契約書にサインを貰います。
個性をアピールするには「特技」を伝えてください
Kaori:
睦実さんがよくおっしゃる「ワンオブゼム」ということばがあります。
つまり、その他大勢ですよね。
モデルとしての実績がなくて、ファッションで個性をアピールできない場合は、どうやってその他大勢にならないで済むんでしょうか?
睦実:
まず、明るさ! 輝く笑顔! 存在をアピールするような明るさです。
Kaori:
たとえ根暗でも芝居しないと。(笑)
逆にそれができないと、モデルの仕事もできませんしね。
睦実:
ホントに、顔を見ればだいたい、「使えそう」、「決まりそう」ってすぐわかるんです。
感じ良さそうとか、この子は何かに使えそうとか、印象づけましょう!
また、特技があれば、ぜひアピールしてください。
「日本食作れます」、「日本酒マイスターです」とか、「着付けやってます」とか、なんでもいいんです。関係ないかなと思って言わないのが、いちばん損!
Kaori:
どんな仕事が来るかわからないですからね。
こないだは、温泉が好きなモデルっていうことで、ヤンニ・オルソンがYahoo!のコンテンツに起用されました。アウトドアやサウナのことも、小学館Webコラム連載をスタートしたり。
「YOUは何しに大江戸温泉物語へ? 温泉好き外国人が突撃取材!」
https://lifemagazine.yahoo.co.jp/articles/16715
「スウェーデンのアウトドアガール登場!」
https://www.bepal.net/trip/overseas/52921
睦実:
ファッションで個性をアピールしなくても、内面的なことでアピールができるんですよ。
あと、ミュージシャンでセミプロなのに、「言うの忘れてました」なんて残念。
写真とか、音楽データとかも忘れないで持ってきてほしいですね!
Kaori:
マネージャが嘆いてました。
やりたい仕事があっても、データがないのに、どうやってクライアントに売り出しかければいいのかって。
Youtubeでもいいから、実際に見られるものが欲しいですね。
面接は尋問じゃない。会話がしたいんだ!
サバ缶:
面接では、相手の反応を見て、食いついたらそこを広げていく。そうすれば、思ってもみなかった方向に話が進んで、自分でも知らなかったスキルを見つけてもらえるかも。
Kaori:
ほーほー!
サバ缶:
面接は、尋問じゃなくて、あくまでも、お話。
こちらからの質問にただただ答えるだけじゃなく、自分から話していく姿勢が大切だと思います!
Kaori:
経験がない場合でも、趣味の話で盛り上がるかもしれないからね!
あと、大したことないと思っているから、言わないとか。
盛り上がった過程で、「なんだ、じゃあ、あなたこれもできるんですね」って認めてもらえるかもしれない。そこから仕事の依頼が来るかも。
サバ缶:
趣味も特技も、世の中にはたくさんあるから、それを端から「これは? これは?」なんて聞いていけない。
だから、話が盛り上がって、食いついたなと思ったらそこを攻めてみる! こっちも人間だから!(笑)
Kaori:
「この人面白い」って思ったら、その後、マネージャたちへの紹介のテンションとか上がるよね。
たまに、「なんとこの人、こんなことができます!」「おおー!」みたいになってますよ(笑)。
サバ缶:
ただ、トークは脱線しすぎないように、ほどほどに(笑)。
質問も、事前にまとめておいてもらえると助かります。
事前準備が完璧で、決められた時間内に自己PRができると、ものすごく好印象ですね!
わからないことはちゃんと質問をしてくださいね
Kaori:
特技の話以外にも、契約書のサインと、仕事の説明もしますから、質問もちゃんとしたほうがいいですね。
睦実:
大事なことなのでもう一回言いますが、事前に送っているビデオもちゃん見て、理解してほしいです!
サバ缶:
経歴や特技以外には、
・仕事についての注意点
・ギャランティの支払いサイクル
・連絡方法
・機密保持
・法律に基づくこと
……などを話して、契約書にサインをもらいます。
わからないことがあれば、遠慮なく聞いてください!
Kaori:
「わからないのにサインしちゃダメ」って、以前の記事でも書きましたね。
適当に読みに流してサインをするのは、NGです!
ぜんぶ理解してから、サインしましょう!
(参考:「モデルや芸能人になりたい人へ! 安全な事務所の8つの見極め方」)
⑤モデル面接「写真と動画撮影」
Kaori:
ヒアリングと契約書のサインが終わったら、最後に写真撮影とプロフィールの動画撮影をします。
この写真は、コンポジットに使ったり、事務所内で共有します。
動画も社内で共有し、場合によってはクライアントに送ることも。
カメラの前で恥ずかしがったらダメ!
睦実:
カメラを向けられたら、恥ずかしがらないでほしいですね。
声が小さいのもNG! 受け答えはきちっと!
Kaori:
オーディションや、実際の現場でも、こうなのかな? って思われちゃいますからね。
睦実:
あと、ポージング。一辺倒ではダメです。
雑誌や動画を見れば、真似をして学ぶことができますので事前に練習をしてきてください。
経験がなくても、バリエーションを増やす努力を!
Kaori:
スタッフからは何かアドバイスありますか?
サバ缶:
ポージングは、あまり深く考えないで、とりあえずやってみることが大事だと思います。
変な写真もいっぱい撮れちゃうかもしれませんが、その中にいい写真が数枚あればそれでいい。
Kaori:
考えるな、動け!
サバ缶:
そう。あとコツとしては、ビシッ、ビシッ! とポーズを決めにいくとちょっとぎこちなく見えます。コツは普通の動きの流れの中でピタって止まること。
もうひとつ、自分が思っているよりも、すこし大げさに動くのも大事。
実際は、意外と小さく見えているものだから。
Kaori:
マネージャ曰く、写真は超重要です。
事前に良い写真があったり、このときに良い写真が撮れたら、その日のうちに仕事の声がかかる場合もある!
ここで照れてる場合じゃないですね!
サバ缶:
そうです!
Kaori:
最後には自己紹介の動画も撮ります。
声のトーンや、カメラ前での振る舞いなど、マネージャやクライアントが参考にするためのものですが、何かコツはありますか?
サバ缶:
ビデオの終わりは、きっちりキレイに。
短くてもキレイに終わっていれば、それっぽく見える。もう言うことがないと思ったら、結びの言葉で締めてしまう。
「ありがとう」、「thank you」とか。
Kaori:
「もういい?」みたいな感じで、カメラマンと目と目で通じ合おうとする人がいるようですね。
工藤静香さんじゃないとできないです。
サバ缶:
(……?)
Kaori:
(平成も終わるのに昭和のネタでした)
⑥モデル面接「スタッフ・マネージャへ紹介」
Kaori:
最後はマネージャやスタッフに紹介して、面接は終わりです。
その後、スタッフがコンポジットを作成し、事務所内に「こんな人が入りましたよ」と新規モデルの紹介メールを送ります。
ハキハキと挨拶をしよう!
サバ缶:
挨拶するときに、相手に届かないような声で喋る人がいますけど、ハッキリと喋りましょう!
Kaori:
ボソボソ喋るような、暗い印象の何がいけないのかって、マネージャいわく、「この人、本当に分かってるのかな?」ってちょっと不安に思うところみたいです。
仕事をくれるのはマネージャだから、絶対に、ここで印象良いほうが得ですね。
睦実:
早い人は、ほんとうにその日にピックアップされることもあるんですから!
くっつー:
わたしは、時間通りに来る、持って来るもんを持って来る、ナチュラルメイクで来る、自分のアピールポイントを訊かれたときに言える!
もう、これができれば、いいです!
サバ缶:
嘘じゃなければ、多少盛ってもいいんだよ!(笑)
くっつー:
(すごく頷きながら)嘘は良くない。(笑)
あと、事前に送ってもらった写真からすごい太ってるのとか、実物が違うってのも、ちょっと……(笑) 。
Kaori:
事前に送られた写真が、すんごいイケメンで、すんごい楽しみにしてたら、実際に来た人が激太りしてたとか……落ちこむやつ(笑)。
くっつー:
それと、経験も特技もない人でも、「なんでもやります!」くらいの意気込みがあると、わたしたちから事務所内にプッシュします。
「やる気まんまん、なんでもやってくれる。どんどん仕事あげてください!」って。
エキストラでもなんでもいいから、決まるといいな! って。
Kaori:
さっきも出たけど、こちらも人間なので、「一緒に仕事したいな!」って思える好印象を与えると、チャンスを掴めるってことですね!
(2)まとめ
④モデル面接本番「趣味や特技などのヒアリング&契約」
・明るい印象を残そう
・特技アピールをしっかりする
・そのデータも持参する
・会話をしよう。脱線しすぎないようにほどほどに
・わからないことは質問して、理解してからサインする
⑤モデル面接「写真と動画撮影」
・カメラの前で恥ずかしがらない
・受け答えはハッキリと
・ポーズはきめようとするより、流れるように
・ポージングは独学でも練習してこよう
・ビデオの終わりは結びのことばで
⑥モデル面接「スタッフ・マネージャへ紹介」
・ハキハキと挨拶をして、マネージャに印象づける
・やる気はアピールしておくとスタッフからの紹介にも熱が入る
・一緒に働きたいと感じてもらおう
⑦モデル面接のコツ一覧! さあモデルの道へ踏み出そう!
モデル事務所の代表と、実際に面接を行うスタッフたちのセッション、いかがでしたでしょうか?
各セクションごとにポイントを纏めましたので、面接やオーディションの際は、ぜひ参考にしてください!
そしてモデルへの道を、一歩を踏み出しましょう!
次回は、いよいよオーディション! やるべきこととやってはいけないことを紹介します。
お楽しみに!
①モデル登録フォーム入力〜面接の予約
・事前の説明をよく読み、不必要な問合せはしない
・Webやメールの扱いに慣れておく
②モデル面接本番「遅刻欠席NG・持ち物も完璧に」
・ドタキャンは即チャンス剥奪
・遅刻もNG。オンタイムか5分前に来る
・かならず事前にビデオは見る
・当日の持ち物を忘れると、仕事のスタートが遅れます
③モデル面接「ファーストインプレッション」
・清潔感、においのケアは大事
・ボディラインのわかる服装で来る
・個性的すぎるファッションやメイクは避ける
・この業界で自分にどんなニーズがあるか想像して、それに合った服装を持参するのもあり
・外国人は民族衣装と着用した写真があるといい
④モデル面接本番「趣味や特技などのヒアリング&契約」
・明るい印象を残そう
・特技アピールをしっかりする
・そのデータも持参する
・会話をしよう。脱線しすぎないようにほどほどに
・わからないことは質問する
⑤モデル面接「写真と動画撮影」
・カメラの前で恥ずかしがらない
・受け答えはハッキリと
・ポーズはきめようとするより、流れるように
・ポージングは独学でも練習してこよう
・ビデオの終わりは結びのことばで
⑥モデル面接「スタッフ・マネージャへ紹介」
・ハキハキと挨拶をして、マネージャに印象づける
・やる気はアピールしておくとスタッフからの紹介にも熱が入る
・一緒に働きたいと感じてもらおう