日本でも聞こえてくるようになった「ヴィーガン」。実際にヴィーガン生活を送っているアメリカ人タレントで現役の形成外科医のDr.ネイトが、その予想外の効果と楽しさをお伝えします!
肉と筋トレが大好きな自分が、なぜヴィーガンか?
形成外科医でタレントのDr.ネイトです。今回のテーマは自分が実践しているヴィーガン食生活について話したいと思います。
まず、「ヴィーガン」という言葉を耳にしたことがある方は少なくないと思いますが、日本ではまだまだ認知度が低いですね。ヴィーガンとは動物由来の食材や食べ物を一切摂らない、欧米などでは近年流行っている食事ライフスタイルです。
本音をいうと僕はもともと肉が大好きで、昔からヴィーガンたちに「生葉っぱをかじっているガリガリの弱い奴らだな」という、かなり強い先入観を持っていました。
しかし、ある日、妻に「私、もう今日から肉料理を作らない」といきなり言われたのです。カップラーメンですら失敗する料理下手な自分は、大ショックを受けました。
僕は筋トレが趣味であるため、肉を断つと身体にとんでもない悪影響(筋肉がなくなる)が出るのではと恐れていました。でも新しいことにチャレンジしたり、自分をストイックに追い込むのが好きなので、これを機に、とりあえず期間限定で、自分を使っての人体実験としてveggie lifeをやってみようと決心しました。
元体操選手なので、筋肉は大事です!
予想外の結果が出た!
結果的に、3ヶ月が経過した時点で体脂肪率が15%⇨8%と減ったのに対して、筋肉量がプラス3kgになっていました。これはかなりの予想外でした。
しかも主観的ではありますが、起床時のすっきり感・体の軽さがあり、エネルギーでいっぱいだったので、この期間限定体験をもう3ヶ月間伸ばそうと決めました。そのつもりが、現在に至っています。(5年程)
ヴィーガンになって良いところとしては:
・体重調整が楽
・風邪をほとんどひかなくなった
・肌が綺麗になった
・エネルギーがいっぱいで筋トレがやりやすくなった
その反面ヴィーガンになって難を感じるところは:
・外食するときはメニューのチョイスが限られている(日本の場合)
・普通のスーパーに野菜以外(ソイミートなど)の材料はあまり置いていない
・ヴィーガンのことを知らない方に「宗教ですか?」って聞かれる(笑)
自然の素材を活かした料理が楽しい
あともうひとつの楽しみは、創意工夫を凝らしたヴィーガンの料理や食材を楽しむことです。
例えば、フライドチキンや魚フライ、チーズや、ケーキやプリンにティラミスなど、肉、魚や乳製品無しでは作れないような様々なものを、植物性の素材だけで再現したものがあり、それらを食べると、毎回驚きや新たな発見があります。
日本には精進料理のもどき料理で、鰻の蒲焼やアワビに似せたものがありますね。「すごい! 本当に見た目も食感も、味もなんだか鰻みたいだよ!」と楽しいですよね。ヴィーガンの食事では、しょっちゅうそんな体験ができます。
僕は料理ができないので、食べる専門ですが、妻や友達は、そんなクッキングを日々楽しんでいます。またヴィーガンの食事は、動物性の食材を使ったものより、ヘルシーになることも多いです。
ヴィーガンの食生活になってから、自然と、ヘルシーなもの、素材の味が生きているものが好きになり、加工品や体に負担がかかるものはあまり食べたくなくなりました。ヴィーガン食材の中にも、化学調味料などが入っているものも多くあります。でも僕はなるべく自然なものを選んでいますし、またそういったものが本当に好きになりました。一切無理することなく、健康的かつ美味しい料理を心から楽しめるのもいいですね。
あくまで選択肢のひとつ
医師、そして日々筋トレを本格的に実践している自分として、ヴィーガン生活は非常に合理的で、数多くのプロアスリートたちのように健康なライフスタイルをサポートするだけでなく、自分のベストなパフォーマンスを発揮するための大きな近道であることに気づきました。
もちろん体質や個人個人の事情があり「veganじゃない人たちはだめだ」とか、そのようなことは決して思っていません。あくまで実践している自分の感想と経験をシェアして、こういう楽しい選択肢もあるんだよと、みんなにお伝えすることができればと思っています。
これからもヴィーガンレストラン・料理などをシェアしていきたいと思っていますので、お楽しみに!
(TEXT:Dr.ネイト/EDITOR:Kaori)