【MY STORY】日本の難関国立大学医学部を卒業。日本で形成外科医となった世界を旅するフリーター医師 Dr.ネイト

MY STORY

猛勉強で掴んだ日本語習得や医療業界の道。
破天荒な生き方が、僕のオリジナリティ。

アメリカ出身のネイトさん。日本の超難関国立大学医学部卒業の現役形成外科医師です。学生時代は器械体操のアメリカジュニア全国大会で優勝し、現在はフィットネス・アスリートとしてキャリアを重ねるなど、まさに文武両道を実現しています。モットーは「健康は、健全な身体と心で形成される」。今後ますますの活躍が期待される“異色”のタレントです。

日本との出会い

中学3年生のとき、図書館で何気なく本棚を眺めていると『Cultural atlas of Japan』という本に自然と目が留まりました。手に取ってパラパラとページをめくってみると、新宿の夜景、緑豊かな神秘的な森林、真冬の秘湯、海からそびえる厳島の巨大な鳥居などが載っていたんです。心の奥底で何かが動いたような感覚を覚えました。この“日本との出会い”は、後々の僕の人生に大きな影響を及ぼします。

父の一言をきっかけに、日本の旅へ

僕はアメリカの大学で経済学を専攻していたのですが、卒業が間近となり、将来を真剣に考えたときに「医師の道」が選択肢に上がりました。それは、大学時代にやっていた中華料理店でのアルバイト先での出来事が理由です。ある日、調理中に親指の先端の一部を包丁で切り落としてしまったことがあり、救急外来を受けました。その際に若い先生が担当してくれて、縫合して、切れた指を元に戻してくれたんです。感銘を受けた僕は、「医師になりたい」と意識するように。

就職かアメリカの大学の医学部を受験するかの2択でしたが、どちらもピンと来なかったんです。父に相談すると「そういえば、前から日本に興味あったでしょう。旅に出てみたら?」というアドバイスをくれました。父はとても真面目な性格なので意外なアドバイスでしたが、ちょうどキリの良いタイミングで、「半年か1年くらい、日本を旅しながら探検するのもいいね」と思ったんです。そこで、大手の英会話スクールに応募して来日しました。

努力で越えた言葉の壁

23歳で初来日したとき、僕の日本語能力はゼロでした。街に並んでいる看板は、何も読めずにチンプンカンプン。喫茶店なのか雑貨屋なのかも分からない状態。でも、これが語学学習への猛烈な励みとなったのです。単語帳を肌身離さず持ち歩き、昼夜を問わずに勉強しました。英語講師をしながらレッスン中にこっそりと辞書をひき、知らない単語に遭遇したら“飢えている子ども”のように新しい知識をむさぼりました。すると、みるみるうちに僕の日本語は上達していったんです。

医師への想いが再燃

来日してすぐに素晴らしい女性と出会い、結婚しました。日本に永住することを決め、帰化もしました。そして、英語講師になって4年ほどが経った頃の話です。生徒の中で何人かの医師・医大生がいて、医療関係の話題にふれる機会が多くなっていました。すると、卒業時からずっと保留にしていた医学への興味が、再び湧いてきたんです。でも、日本に住むことはすでに決めていましたし、日本国籍も取得しているので、アメリカの医学部は視野に入っていません。目指すべきは、日本の医学部です。

本気の本気で取り組み、某国立大学医学部に合格!

「え? 日本の医学部を受験する?!」
知り合いなどに相談したときの反応です。「さすがに未知の世界だよ」とも言われましたが、僕は何だかできる気がしていたんです。ほぼ勉強していない状態でしたが、試しに受験してみると──全て不合格。そこで、翌年の受験に向けて「本気の本気」で取り組むことを決断しました。フルタイムの仕事を辞めて、毎日朝6時から昼過ぎまでと、夕方以降からも勉強に100%集中しました。妻はパートを増やしてくれて、僕の後押しもしてくれました。そのおかげで、某国立大学医学部に合格して、人生で2回目の大学生になりました。その後も勉強を続け、国家試験に合格。形成外科へと進みました。

形成外科医×芸能活動で新たな挑戦!

目標であった医療の道を歩き始めましたが、最近はさらに別の世界でも活躍したいと思っています。例えば、手術や怪我人の処置といった医学の世界以外で、自分を表現するアーティスティックなことに挑戦したり、自己表現力を培ってみたいです。

僕は身体にとても興味があります。そして、好きなことは体を動かすこと!母の話によると、僕は1歳未満の幼少期から活発だったらしく、一瞬でも目を離すとフェンスの上を歩いたり、家の外壁を2階まで登ったり、重さで壊れそうな家の2階の網戸にもたれて昼寝していたそうです。

 

とうとう僕の面倒を見きれなくなって、とりあえず家の近くにあった体操クラブに入会することに。すると、逆立ち、バク転、バク宙といった技を次々とできるようになり、最終的には『米国ジュニア器械体操大会』への優勝へとたどり着きました。そのほか、アメリカの大学時代に出会った友人の誘いで筋トレ・ボディービルを始め、すぐにはまり、今も週4~5日のトレーニングを続けています。食生活も変わり、医学部の頃から妻と一緒にベジタリアンとなり、その後はヴィーガンになっています。

 

「健康は、健全な身体と心で形成される」が僕のモットーです。この想いを広げるために、オリジナリティに溢れる芸能活動をしていきたいです。そして将来的にセミナー・ワークなどの身体と心の癒し・学び・遊びできる施設を設立し、日本・世界の皆様が自分らしい、楽しい人生を送るよう手助けできたらと思います。

(TEXT:Dr.Nate/EDITOR:Write Design )

Dr.NateのVegan Life◎ 併せてお読みください。

ネイト/Dr.Nate
自分らしい人生を楽しむ、自由な形成外科医
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